今回は2020年12月3日に発売された「ライザのアトリエ2~失われた伝承と秘密の妖精~」のレビューを行います。
アトリエシリーズは20年以上続いているシリーズで、錬金術×コマンドRPGというジャンルのゲームです。
前作の大ヒットの影響もあり、本作の初週売り上げはシリーズ初の6桁である15万部を突破したとのこと!
キャラクターたちの見た目が特徴的なこともあり、作品の存在は知っている方も多いのではないでしょうか?
そこでこのゲームを約50時間(クリアまで約30時間)遊んだ筆者が、良かった点・気になった点について解説します。

結論から言えば細かい粗は見られるものの、2作品目としてかなり完成度の高い作品になっていました!
前作のシステム面が良い感じに改良されていて、よりRPGとして面白くなったと感じます。
このゲームは、以下のような方におすすめ!
- 女性キャラクターが可愛い作品がやりたい
- そこまで難しくないRPGが遊びたい
- 前作の「ライザのアトリエ」を楽しく遊べた
「ライザのアトリエ2」の良かった点
わかりやすく、キャラクターの成長が感じられるストーリー

まず本作の魅力は、わかりやすい物語の中でキャラクターの成長がみられるストーリーにあります。
前作「ライザのアトリエ」から3年の月日が流れ、ライザ達はそれぞれの道を進んでいました。
ある日、かつての仲間タオの誘いをきっかけに主人公ライザは王都アスラ・アム・バートに行くことに。
王都でかつての仲間との再会や新たな人々と出会いながら、遺跡を探検し不思議な妖精フィーの秘密を暴いていくというのが今作の物語です。


全体的にファンタジー感が強く、終わりはすっきりしてるという印象を受けました。
意外性はありませんでしたが、キャラクターたちの成長も同時に見れるので良かったと思います。
またキャラクターそれぞれに、結構なボリュームのサブストーリーが用意されているのもポイント高め!
キャラクター達みんなが己の悩みと向き合い一歩前に踏み出す姿勢を見せてくれるので、きっとお気に入りのキャラが見つかるはずです。
筆者のお気に入りは、おっとりした性格と目標に対する一途さが魅力の「セリ」さんになります。

ちなみに前作をやっていなくても、ストーリーがわからなくなるような大きな問題は無かったです。
不安な方は以下の「むらせたいる」さんの10分程度のまとめ動画を見れば、前作のストーリーは理解できるかと。
少し脱線しましたがまとめると、キャラクター達の成長がうまく描かれたストーリーは本作の魅力の1つです。
前作より改善されて、爽快感が増した「リアルタイムタクティクスバトル」

次に良かった点として、前作よりも爽快感が増したバトルシステムが挙げられます。
本作のバトルシステムは、前作のリアルタイムタクティクスバトルを改善したものになっています。
少し特殊な仕様ですが、まとめると以下のような感じ。
- 右下にキャラごとの行動順が表示され、操作キャラのターンが回ってくれば行動を選択できる(選択中も時間は止まらない)
- 通常攻撃でAP(アクションポイント)をためる
- APをためてスキルを発動することで、タクティクスレベルとCC(コアチャージ)が上昇
- CCを使えばアイテムが使用でき、タクティクスレベルが上がれば一度の攻撃回数が増えてAPが高頻度でたまるように

要するにスキルをガンガン使えば、それだけ戦闘が有利に進むようになるということです!
スキルやアイテムを一度に連続で使えるようにもなったので、バトルの爽快感はかなり上がっていました。
前作はタクティクスレベルの上昇にAPが要求され、毎回戦闘の序盤は通常攻撃しかできず我慢が必要だったので、この変更は非常に嬉しかったです。
また今作はガードが導入され、相手のターンは眺めるだけだった前作より少しアクション性が加わり緊張感が増したのもポイント。
ちなみに言葉だけじゃよくわからんという方は、公式の以下の動画をご覧ください。
粗削りだったバトルシステムが順当に進化しているので、本作のバトルは結構楽しかったですね。
様々なアクションを用いたフィールド探索が楽しい!

前作ではほぼ歩きだけだったフィールド探索に、いろんなアクションが加わったのも面白いポイントです。
本作も様々なフィールドを駆け回りながら錬金術の素材を回収するのは、前作と同じです。
しかしワイヤーアクションや水中にもぐったりと、様々なアクションが追加され探索の幅がパワーアップ!


未知の場所を様々なアクションで進んでいく過程は、これぞ冒険って感じでワクワクしました!
ストーリーでは訪れないエリアで良いアイテムが取れたりもするので、探索のしがいがありました。
幻想的なポイントも結構あるので、スクショも捗りますよ。

フィールド探索の幅が広がったことで、探索がより楽しくなっていて良いと感じました。
レベル制限の撤廃により、自由度が増した調合システム

最後に良かった点として紹介するのは、かなり自由度の上がった調合システムです。
こちらも前作の調合システムと同じく、マテリアル環(上の画像の輪っか)に複数の素材を投入してアイテムを作成する仕組みがベース。
投入する材料はゲーム側が種類ごとに分類してくれ、自分でその中から選んで投入するだけなので簡単ですよ。
素材アイテムには属性が設定されていて、対応する属性のアイテムを使うことで、作成するアイテムに様々な効果が発現するようになっています。
しかし前作と大きく異なるのが「調合レベル」というレベル制限が無くなり、早い段階で強力なアイテムが作成できるということです。
今作はクエストやストーリーの報酬のスキルポイントを使って基礎のレシピを習得すれば、そこから好きなように調合が楽しめます。

また調合の追加要素である「エボルブリンク」や「エッセンス」なども、ストーリーの中盤で解放可能。
終盤まで待たずとも、超強力なアイテムを自作することができます。

はまる人にはとことんはまる仕様になっているので、一度こだわりだすと抜け出せなくなりますよ。
あまりにもアイテムにこだわってしまうと、ストーリーがぬるくなってしまう点にはご注意を(筆者はラスボスが30秒で蒸発しました…)。
自由度が増した調合システムも、非常にうまく改善されたという印象を受けましたね。
「ライザのアトリエ2」の気になった点
遺跡探求の手間と報酬が合ってない

まず不満点の1つ目は、本作の新しいメインコンテンツである遺跡探求です。
- 探求手帖に表示された小さなミッション(調査リスト)をクリア
- 遺跡のいたるところに配置された、遺跡の欠片・記憶の粒子を集める
- 集めた欠片と粒子を使って謎解き
といった流れを、全ての遺跡で繰り返すことになります。
個人的にこの仕組みは斬新で、ダンジョンの隅まで探検させようという試みは面白かったです。
ただし不満点として、謎解きを完遂した時のご褒美が弱いと感じました。
過去にこの遺跡で何があったのかの設定が明らかになりますが、本当にそれだけです。

ムービーなどは何もなく、歴史資料だけをポンと渡された感じ…。
かなりの作りこみは感じられたのですが、ストーリーにほぼ関わらなかったので印象が薄く残念でした。
コンテナの上限数が少ない
次に気になったのは、コンテナに収納できるアイテムが少ない点です。
このゲームでは冒険で採取したり調合で作ったアイテムは、コンテナにどんどん保存されていきます。
しかし保存できるアイテムの上限数が少なく、片っ端からアイテムの採取をしていればストーリーの中盤で上限を突破することに。

後半は冒険からアイテムを採取して帰ってくるたびに捨てるアイテムを選ばされるので、正直面倒でした。

上限数を増やすことは現状できないので、アプデで改善されることを祈っています。
ストーリー内で、ライザの成長が実感しづらい
もう1つ気になったのが、今回のストーリーではライザの成長があまり感じ取れなかった点。
本作の物語は、はっきり言ってしまうとライザは妖精のフィーに振り回されていただけという印象を受けました。

錬金術によるどんでん返しもなかったので、ライザの修行の成果を実感することはありませんでしたね。
ネタバレになるので詳しくは言いませんが、筆者は無理だと言われる不条理を覆してこそ主人公だと思います。
前作の何にでも立ち向かっていたライザと比べると、どうしても事実をただ受け入れた本作の彼女は主人公感が薄いと感じましたね。
twitterでの他のユーザーの口コミ
良かったという口コミ
合わなかったという口コミ
レビューを踏まえて、このソフトをおすすめできる人・できない人
今までのレビューを踏まえると、「ライザのアトリエ2」は以下のような方におすすめできます。
- 女性キャラクターが可愛い作品がやりたい
- そこまで難しくないRPGが遊びたい
- 前作の「ライザのアトリエ」を楽しく遊べた
逆に以下のような方は購入をもう少し検討されるべきかと。
- RPGにしっかりしたストーリーをお望みの方
- 男性ユーザーを狙った表現を受け付けない方
レビューまとめ|「ライザのアトリエ2」は、前作の順当進化としてふさわしい作品!
「ライザのアトリエ2」はシリーズ最高の初週売り上げを記録した、錬金術×コマンドRPGというジャンルのゲームになります。
前作のシステム面が順当にパワーアップしており、ゲームとして自信をもっておすすめできる1本になりました。
キャラクターが可愛いという点に惹かれただけの方でも、十分に楽しめるはず。
ぜひ、ライザたちの新たなひと夏の冒険を体験してみて下さいね!
ちなみに2020年に発売した他の面白いゲームは
2020年発売 買ってよかったおすすめニンテンドースイッチソフト7選! で紹介しているので、そちらも見ていただけると嬉しいです。
コメント