今回は、2022年3月25日に発売された「星のカービィ ディスカバリー」のレビューを行っていきます。
本作は今年で30周年となる「星のカービィ」シリーズの最新作で、シリーズの中では初となる3Dアクションゲーム。
相手を吸い込んで能力をコピーするというベースはそのままに、「ほおばりヘンケイ」「ワドルディの町」など様々な要素が加わった全く新しいカービィ作品です。
国内外問わず高い人気を博しており、ユーザーの中にはカービィシリーズ最高傑作と評価されている方も多くいます。
そこで今回はこのゲームを100%クリアまで約25時間遊んだ筆者が、良かった点・気になった点について解説していきます。

結論から言えばシリーズの遊びやすさと3Dアクションが見事にマッチしており、どんなユーザーでも楽しめる作品だと感じました!
個人的には前作のスターアライズを含め、近年のカービィ作品は良くできている一方で新鮮味が足りないとも感じていたんですよね。
しかし本作では次から次へと新しい体験が可能になっており、最後まで一切退屈することなく遊ぶことができました。
先に結論を述べておくと、このゲームは以下のような方におすすめです!
- 3Dアクションやフィールド探索が好き
- 星のカービィシリーズに少しマンネリを感じていた
- アクションゲームは苦手だけど、キャラが可愛いから遊んでみたい
「星のカービィ ディスカバリー」の良かった点
徹底された遊びやすさ

本作の魅力の1つ目は、徹底された遊びやすさです。
この遊びやすさを成立させている代表的な要素として、「横から見たら攻撃が当たっているように見える場合は、当たったことにする」というものがあります。
このシステムを採用することで、3Dアクションにありがちな「ゲームに慣れるまで相手に攻撃が当たりづらくストレスになりやすい」という問題が解決されているんです。

ロックオン機能などを導入するのではなく、当たり判定の方を変更するというのは斬新な試みですね!
もちろんこの他にも
- ボス戦やフィールドでは自動でカメラが動く
- コピー能力を持つ相手をほおばると自動で飲み込む
- 遠距離攻撃の軌道(はきだし攻撃など)が、ある程度敵をホーミングする
などのシステムが採用されています。

とにかく細部までユーザーに親切な設計が心掛けられていて、カービィの「初心者にも遊びやすい」という原点を改めて実感することができましたね。
このように3Dアクションの課題と向き合うことで生み出された遊びやすさは、本作の魅力の1つです。
コピー能力・システム共に進化したアクション

2つ目の本作の魅力は、コピー能力・システム共に進化したアクションです。
まず本作ではゲームを進めることで、おなじみのコピー能力を上位能力に進化することが可能になりました。
例えば「ファイア」という能力なら、「ボルケーノファイア」「ドラゴニックファイア」と2段階の進化が可能。

攻撃力・攻撃範囲が上昇するのはもちろん新たなアクションが可能になったりもするので、次はどんなパワーアップをしてくれるのかワクワクが止まらなかったですね!
元となるコピー能力の数は歴代作品と比べると少ないですが、この強化システムのおかげでバリエーション不足に感じることはありませんでした。
また本作では、相手の攻撃をタイミングよく回避すると「ジャスト回避」が発動。

少しの間相手の攻撃が無効になり動きが遅くなる一方で、自分の攻撃が自動で相手を狙うようになります。
特に遠距離攻撃を持つコピー能力と相性が良く、成功した時は非常にスタイリッシュなアクションができて気持ちが良かったですね。
前作までのようにガードやジャンプで堅実なプレイをするのか、自分の腕を信じてジャスト回避を狙いまくるのかといった、ユーザーごとに別れる戦法も面白いポイント。
このようにコピー能力・システム共に進化したアクションによって、今までのカービィにはなかった楽しさが生まれていました。
新たな発見が多く、飽きが来ないステージ構成

3つ目の本作の魅力は、新たな発見が多く飽きが来ないステージ構成です。
本作の仕組み自体は、ステージ内を探索して道中に囚われているワドルディを助けながらゴールを目指すというシンプルなもの。
しかしステージ内のギミック・ミッションが非常にバリエーション豊かで、新しいステージに行くたびに新鮮な気持ちでプレイすることができます。
まずこの飽きづらさを生み出している要素の1つが、本作から導入された「ほおばりヘンケイ」です。

これはその名の通り、カービィがものをほおばることで関連したアクションが可能になるというもの。

クルマをほおばって猛スピードで走ったり、電球をほおばって暗闇を照らしたりと、コピー能力とは一味違うアクションを体験できます!
同じほおばりヘンケイでもステージごとに違う仕掛けの鍵となっていたりするので、後半になっても全くマンネリを感じることはなかったですね。

純粋にカービィの見た目も面白いですし、プレイにメリハリをつけるという意味でも楽しいシステムだと感じました。
また、ワドルディやフィギュアなど収集要素が至るところに隠されているのも面白いポイント。
一見何もないような場所にも、他の場所から確認すると怪しく感じたりするので隅から隅まで探索したくなります。

個人的にはカービィのホバリング能力やカメラに制限を設けることで、仕掛けを全スルーするといったずるいプレイができないのも良いと感じましたね。
最初は不便に思えるかもしれませんが、マリオのように足場を飛び移っていく楽しさや絶妙な死角を利用した仕掛けにすぐに虜になること間違いなしです。
このようにプレイしているユーザーに新鮮味を与え続けてくれるステージ構成によって、最後まで飽きることなく遊ぶことができました。
ワドルディの町の発展

最後に紹介する本作の魅力は、ワドルディの町の発展です。
本作ではステージ探索でたくさんのワドルディを助けていくにつれ、拠点となる「ワドルディの町」が賑やかになっていきます。

純粋にカービィやワドルディたちが可愛いのはもちろん、ボスラッシュやミニゲームなどのサブモードが遊べる施設もどんどん解放されていきますよ!


個人的に単なる数字ではなく自分のやりこみ度が町の発展として目に見える形でわかるのが、ゲームプレイのモチベにつながってよいと感じましたね。
ちなみに施設の開放だけなら普通に遊んでいても可能ですが、ちゃんとコンプリート要素が用意されていたのも嬉しいポイント。
このように冒険の休憩・やりこみの両方を兼ねているワドルディの町も、本作の魅力の1つだと感じました。
「星のカービィ ディスカバリー」の気になった点
技コマンドやジャスト回避の説明がない

本作を遊んでいて1つだけ気になったのが、技コマンドやジャスト回避の説明がない点。
過去作ではポーズ画面を開くことで技コマンド一覧が確認できたのですが、本作ではそれが廃止されています。

一部ゲーム内で教えてもらえるものもありますが全部ではなく、技が多いコピー能力の場合は自分で見つけなければなりません。
特にジャスト回避に至ってはゲーム内では全く説明されなかったため、筆者はYoutubeで他の人のプレイを見ている時にその存在を知りました。
他のところに手が行き届いているだけに、一部コマンドの説明がない点だけが悪目立ちしている印象を受けましたね。
Twitterでの他のユーザーの口コミ
良かったという口コミ
合わなかったという口コミ
レビューを踏まえて、このソフトをおすすめできる人・できない人
以上を踏まえると、「星のカービィ ディスカバリー」は以下のような方におすすめです。
- 3Dアクションやフィールド探索が好き
- 星のカービィシリーズに少しマンネリを感じていた
- アクションゲームは苦手だけど、キャラが可愛いから遊んでみたい
一方で、以下のような方の購入はご注意下さい。
- 深いストーリーを期待している
- 長期間遊べるほどのボリュームが欲しい
「星のカービィ ディスカバリー」のレビューまとめ
「星のカービィ ディスカバリー」は、シリーズ内では初となる3Dアクションゲームです。
初の3D作品とは思えないほど完成度が高く、幅広いユーザーが満足できる作品に仕上がっていました。
過去作が抱えていたマンネリもうまくぶち壊されているので、きっと一度カービィから離れてしまった方でも楽しめるはず。
間違いなくシリーズ内ではTOPクラスの作品なので、気になった方はぜひ遊んでみて下さいね!
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