今回は2022年1月28日に発売された「Pokemon LEGENDS アルセウス」のレビューを行っていきます。
本作は従来のコマンドRPGをベースに、アクションやオープンワールドの要素を加えた全く新しいポケモン作品。
ポケモンファンの多くが長年夢見た、ワクワクと緊張感のある今までにない冒険が楽しめます。
実際に本作の発売後3日間の売り上げは、スイッチソフト歴代2位となる142万本を突破しました。
そこで今回は85時間遊んだ筆者の感想として、このゲームの良かった点・気になった点について解説します。

結論から言えばバトルも含めたほぼすべての要素が一新されており、時間を忘れて没頭できる神ゲーでした!
一度でもアニメでポケモンの世界でのリアルな冒険を夢見たことがあるなら、間違いなく遊んで損はない作品です。
ただ新シリーズの一作品目ということもあり、粗削りな部分があることも事実。
つまり、このゲームは以下のような方におすすめです。
- アクションを踏まえたポケモン界の冒険がしたい
- オープンワールドなど、広いフィールドを駆け回るのが好き
- 従来のポケモンシリーズにマンネリを感じている
ポケモンレジェンズアルセウスの良かった点
フィールドを駆け回りながらポケモンを捕まえるのが楽しい!

まず一番初めに紹介するのは、フィールドを駆け回ってポケモンを捕まえる楽しさです。
本作は完全なオープンワールドではないですが、剣盾のワイルドエリアとは比較にならない大きなマップが多く用意されています。
ライドポケモンを使えば崖を登ったり空を飛んだりすることもできるので、フィールドの隅から隅まで探索することが可能。
同じフィールドでもエリアごとに出現するポケモンは違うので、あっちにはどんなポケモンがいるのかと探索していればかなりの時間が溶けていきます。
そして、その探索をさらに楽しくしているのが主人公のアクション。
本作の主人公は過去シリーズのポケモントレーナーとは違い、
- フィールドにいるポケモンに直接ボールを投げて捕まえる
- 草むらなどに隠れて、目標のポケモンに忍び寄る
- 野生ポケモンの攻撃を避ける
- 野生ポケモンの背後に手持ちポケモン入りのボールを投げて、有利に戦闘を進める
など様々な動きをすることができます。
本作の野生ポケモンは主人公を見ると逃げたり攻撃してきたりするので、捕まえるならそれに応じた行動をする必要があるわけですね。

そのままでは到底かなわないポケモンでも、アクション次第で捕まえられてしまうことがあるのが面白いポイント!

もちろん強力なポケモンはストーリーを進めないと指示を聞いてくれず、バランス崩壊は起きないのでご安心ください。
このように広いフィールド探索にアクションが加わることで、従来のシリーズにない新しい体験ができたのは楽しかったです。
シリーズ本編とは一風変わったポケモンバトル!

次に紹介するのは、シリーズ本編とは一風変わったポケモンバトルです。
従来のシリーズのバトルは素早さが速い方が先に行動し、その後にもう片方が行動して1ターンが終わります。
しかし本作はそれだけでなく、使用する技の種類も行動順に影響されることに。

つまり、コマンド次第で片方だけが2回連続で行動できるという状況もありえるわけですね。
その他にも威力が高くなる代わりに行動が遅くなる「力業」・その逆の効果の「早業」などのコマンドもあるため、少し変わった駆け引きを楽しめます。

また、本作はそれ以外にも
- 4倍弱点は無く、2.5倍で計算される
- 行動不能系の状態異常の効果が変わっている(こんらんは無い)
- バフデバフや状態異常がターン数で治る
など驚くような変更点が多く存在。
ポケモンの特性がない点だけは残念でしたが、本編ではできないバトルが楽しめるのでこれはこれで面白いと感じましたね。
外伝作品にもかかわらず新ポケモンが豊富!

3つめの魅力として紹介するのは、本作が外伝作品であるにも関わらず新ポケモンが多く登場している点です。
今までシリーズ本編以外で新たなポケモンが登場することはほぼありませんでしたが、本作には20種類以上の新ポケモン(ヒスイの姿を含む)が実装されていました。

デザインに関しては少し攻めたキャラクターが多いですが、個人的には雰囲気に合っていて良いと感じた子が多かったですね!

またイダイトウ・オオニューラなど、既存ポケモンに新たな進化先が追加されていたのも高評価。
そのままではどうしても活躍させるのが難しいポケモンも多かったので、この方向性のパワーアップは今後のシリーズにも導入してほしいと思いました。
公式サイトでは新ポケモンの一部が一覧で紹介されているので、ネタバレを気にしない方はお気に入りを探してみて下さい。
グラフィックと共にポケモンの魅力もパワーアップ!
もう1つ紹介したいのが、グラフィックと共にポケモンの魅力がパワーアップしていた点。
本作ではポケモンたちの見た目がリアルになっただけでなく、ボールから出すと様々なリアクションを行ってくれるようになりました。
一例として、筆者の好きなポケモンであるタマザラシを挙げてみます。

野生の時はコロコロと転がりながら移動しているのですが、仲間にして観察すると拍手する・寝る・顔を少し上げて笑うなどいろんな挙動をしてくれるんです。

登場するポケモン全てに複数の挙動が用意されているので、好きなポケモンを眺めているだけでも楽しいですよ!
また、本作では手持ちポケモンを好きな場所に登場させることができます。
これによって、お気に入りのポケモンの映える一枚を撮るといったポケモンスナップのような楽しみ方が可能に。

もちろん新登場するポケモンも数多く用意されているので、きっと新たなお気に入りも見つかるはずです。
このようにグラフィックと共にポケモンそれぞれの魅力の表現に力が入っていた点は、1人のファンとして嬉しかったですね。
ポケモンレジェンズアルセウスの気になった点
複数対1で戦わされるにも関わらず範囲攻撃がない

まず1つめに気になった点は、複数対1で戦わされるにも関わらず範囲攻撃が無い点です。
本作では自分は1度に1匹しかポケモンを繰り出せないのですが、野生ポケモンやトレーナーの手持ちを複数同時に相手にする場面があります。

さらに今作ではほうでん・じしんなどの範囲攻撃の技が全て廃止されているので、1体ずつ仕留めていかなければなりません。
もちろん相手ポケモンには個別でターンが回っていくので、最大で4回連続で攻撃を受けたこともありました。
しかも今作は技のアニメーションを切ることができないので、相手が複数いるとテンポが悪くなることは必至。
このように集団戦がこちらにメリットの無い単なる集団リンチになっていた点は、プレイ中に面倒だと感じました。
トレーナー戦が勝ち抜き制で固定されている

次に気になったのが、トレーナー戦が勝ち抜きで固定されている点です。
勝ち抜き制とは、通信対戦のように相手を倒してもポケモンを入れ替えることができない対戦形式のこと。

相手を倒すと交代ができる「入れ替え制」は本作には無いので、初見のトレーナー戦を誰も倒されずに突破するのは厳しくなっています。
さらに厄介なのが、本作の経験値は戦闘後にまとめてもらう形式となっている点です。
これは、過去作のように相手を1体倒すたびに経験値をもらうことはできないことを意味します。
そして戦闘終了時にひんしのポケモンは経験値の対象外となるので、トレーナー戦のバトルでは一番手のポケモンはほとんど育てることができませんでした。
勝ち抜き制と経験値の仕様が合わさって凶悪なコンボとなっていたので、次回作ではどちらかを変更してほしいのが本音です。
ポケモンの特性・持ち物が無い
最後に気になったのが、ポケモンの特性や持ち物が存在しないこと。
この2つが存在しないため、本作のバトルはレベルと種族値のみで大きく左右される脳筋仕様となっています。

シンプルになったとも考えられますが、殴り合いだけのバトルは正直物足りなかったです。
個人的には特性・持ち物の両方ともポケモンバトルを面白くする大事な要素だと思っているので、実装されていなかったのは少し残念でした。
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合わなかったという口コミ
レビューを踏まえて、このソフトをおすすめできる人・できない人
以上を踏まえると、「Pokemon LEGENDS アルセウス 」 は以下のような方におすすめです。
- アクションを踏まえたポケモン界の冒険がしたい
- オープンワールドなど、広いフィールドを駆け回るのが好き
- 従来のポケモンシリーズにマンネリを感じている
逆に以下のような方には本作は合わないかと思われます。
- 作業ゲーのほぼすべてが好きではない
- ポケモンは通信対戦・育成以外に興味がない
- ガチなアクション要素を期待している
ポケモンレジェンズアルセウスのレビューまとめ
「Pokemon LEGENDS アルセウス」 は、 従来のコマンドRPGをベースにアクションやオープンワールドの要素を加えた全く新しいポケモン作品です。
シリーズ本編ではできない遊び方が可能なことに加えて、ポケモンたちの魅力の表現もパワーアップ。
従来のシリーズとはかなり毛色が違いますが、ポケモンファンなら遊んで損はないタイトルとなっています。
次回作にもかなり期待の持てる出来となっているので、気になっている方はぜひプレイしてみてくださいね!
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