今回は2021年10月8日に発売された「メトロイド ドレッド」のレビューを行っていきます。
本作は賞金稼ぎの「サムス・アラン」を操作し、未知の惑星「ZDR」を冒険する2Dアクションゲーム。
派生作品を除けばメトロイドシリーズ19年ぶりの新作となっています。
同シリーズは2Dアクションの元祖とも呼ばれており、長い間多くのユーザーから愛されてきました。
とはいえ若いユーザーの中には、メトロイドを遊んだことがないという方も多いのでは?
実は筆者もシリーズ未経験者であり、主人公のサムスはスマブラでしか知りませんでした。
そこで新規ユーザーの筆者がエンディングまで15時間以上遊んだ感想として、このゲームの良かった点・気になった点について紹介します。

結論から言えば、難しさとクリアした時の達成感が癖になる、中毒性の高い傑作でした!
本作独自の要素である「恐怖」も、ゲームプレイの良いスパイスとなっていましたね。
ただ難易度が近年の任天堂作品の中ではトップクラスなので、万人向けではないのも事実。
間違ってもゲーム初心者のお子様には与えないようご注意下さい。
つまり、このゲームは以下のような方におすすめできます。
- トライアンドエラーによって、折れずにクリアを目指せる
- 2Dアクションゲームが好き
- 純粋にサムスが主人公のゲームが気になる
「メトロイド ドレッド」の良かった点
難しいけど、すぐにリトライができる!

まず本作の魅力として任天堂作品には珍しく高難易度であること、そしてリトライが快適なことが挙げられます。
このゲームの大まかな流れのイメージは、惑星の探索→新たな能力を得てサムスのスーツがパワーアップ→ボス戦、といった感じです。
探索はマップが丁寧なのでそこまで難しいわけではありませんが、ボス戦の難しさが桁違い。
- 純粋に体力が多い(こちらは5発ほどで死ぬのに、その10倍以上の耐久があることも)
- 動きが速い(予備動作はあるが、来るとわかってなければ反応できないものがほとんど)
- 使うボタンが多くとっさの判断が遅れやすい(R+yでミサイル,Lボタンで照準,Xでカウンターなど…)
といった感じで、容赦なくサムスの命を刈り取りにきます。

あくまで筆者の場合ですが、どのボスにも最低10回前後は負けましたね。
しかしやられても10秒もかからずに再戦ができるため、リトライのストレスはほとんどありませんでした。

最初は手も足も出なかったボスの動きが回数を重ねることで見切れるようになっていき、無事に撃破したときの達成感はすごいですよ!
無理ゲーというわけではないので、やればやるほど相手の動きに慣れて差が埋まっていくのがポイントとなっています。
もう1度と挑戦しているうちに、自分が成長しているような感覚を体験できたのも楽しかったです。
寝る前に倒せなかったボスと1度だけ戦ってみると、なぜか勝ててしまったのも良い思い出。
このように難易度の高さとリトライのしやすさは、本作の魅力として外せないポイントとなっています。
探索範囲が徐々に広がっていく感覚が楽しい!

次にお伝えしたいのが、探索範囲が徐々に広がっていく楽しさ。
メトロイドシリーズとしては共通の要素らしいのですが、筆者はこれが初めてなので新鮮に感じました。
本作で冒険する惑星「ZDR」は、いくつかのエリアに分かれています。
初めのエリアだからといって最初からすべての場所に行けるわけではなく、特定の能力が必要になることも。

Aのエリアの未開拓領域に行くにはBのエリアで入手できる能力が必要、というようにいろんなエリアを回りながら冒険するのは面白かったですね!
多段ミサイル・隠しブロックのサーチなどサムスがどんどん高性能になっていくため、探索がどんどん快適になっていくのもポイント。
行きは苦労したステージを新能力で一気に突き進むのは、とても気持ちが良いですよ。
また1エリアはかなり広いのですが、ボタン1つで開けるマップには詳しく詳細が書かれています。

特定の能力で開く扉についても書かれているので、しっかり見れば行ける範囲が絞れるため迷う心配は少ないです。
少し脱線しましたがエリア探索の楽しさとサムスが高性能になっていく感覚は、一度味わえば癖になると感じました。
E.M.M.I.(エミー)によって与えられる恐怖

タイトルに”ドレッド”とあるように、本作は”恐怖”が特徴的な作品です。
任天堂には珍しいホラゲーに似た要素が、本作をさらに面白くしています。
この恐怖を与えてくれるのは、合計7体の最強ロボット「 E.M.M.I.(エミー) 」。
1つのエリアにつき1体配置されており、「エミーゾーン」 という特殊なエリアの中だけを徘徊しています。
奴らにはサムスの一切の通常攻撃が効かず、捕まればほぼ即死という無敵の存在。
一応カウンターで抵抗することもできますが、タイミングが難しく安定させるのは不可能です(10回に1度成功すればよい方)。
つまり探索でエミーゾーンを通るときには、いつもと違う慎重な立ち回りが求められます。

見つかった時の焦りや振り切った時の解放感などが、ゲームプレイのメリハリを生み出していました!
そんなエミーたちに対抗できるのが、中ボス「セントラルユニット」を撃破することで一時的に使える超ビーム「オメガブラスター」です。
今まで一方的に殺されまくった奴らに、強烈な一撃をお見舞いしたときの爽快感は格別。

彼らを倒せばその機体が持っていた能力も得られるため、さらに探索が捗りますよ。
エミーによる”ドレッド(恐怖)”の要素も、このゲームの面白かった点の1つです。
シリーズ初見の人に対するストーリーの配慮

本作はシリーズ初見の方でも、ストーリーに置いてきぼりにされることはありません。
なぜなら冒頭のオープニングにて、
- サムスがどんな冒険をしてきたのか
- 「メトロイド」や「X」とは何なのか
- 今回の冒険の舞台となる惑星「ZDR」に行くことになった経緯
などを簡単に説明してくれます。

公式サイトではより詳しく各シリーズの概要を説明してくれているので、新規ユーザーへの徹底した配慮が伺えますね。
正直メトロイドについてはスマブラに出てくるクラゲしか知らなかったので、かなり助かりました。
ちゃんと物語を全ユーザーが楽しめるように作られている点は、さすが任天堂だなと感じましたね。
「メトロイド ドレッド」の気になった点
値段が少し高い
このゲームのパッケージ版の値段は税込みで7678円。
同社のマリオやカービィなどの2Dアクションゲームと比べると、約1000円ほど高くなっています。

スイッチの容量に余裕があるなら、カタログチケットを使ってダウンロード版を購入するのもありかもしれません。
本作に絶対の自信があることの現れかもしれませんが、少し挑戦的な値段設定だなと感じました。
エリア間の移動時間が長い

先ほどの繰り返しになりますが、惑星「ZDR」ではいろんなエリアを移動しながら冒険します。
エリア間を移動している際にはロードが挟まれるのですが、これが少し長め。

あくまで筆者の場合ですが、15秒以上かかることが大半でした。
移動中にはサムスの映像が表示され、作品への没入感が損なわれない工夫が行われていた点は高評価。
ただ同エリアの探索がシームレスな分、このロード時間が悪目立ちしている印象です。
他の部分が良かっただけに、エリア間の移動時間の長さは少し気になりました。
twitterでの他のユーザーの口コミ
良かったという口コミ
合わなかったという口コミ
レビューを踏まえて、このソフトをおすすめできる人・できない人
以上を踏まえると、「メトロイド ドレッド」は以下のような方におすすめです。
- トライアンドエラーによって、折れずにクリアを目指せる
- 2Dアクションゲームが好き
- 純粋にサムスが主人公のゲームが気になる
逆に、以下のような方の購入はご注意ください。
- 何度もリトライするための、不屈のメンタルに自信が無い
- 古き良きではなく、斬新なゲームシステムを求めている
- ストーリーだけでも数十時間は遊べるボリュームが欲しい
メトロイドドレッドのレビューまとめ
「メトロイド ドレッド」は、パワードスーツの女性「サムス」を操作して未知の惑星を冒険する2Dアクションゲームです。
長年愛されているシリーズの最新作なだけあって、その面白さはかなりのものでした。
エミーによる”ドレッド”の要素も、ゲームの世界観にうまく溶け込んでいて良かったです。
とはいえ難易度はかなり高いので、折れない心が一番大事になります。
不屈のゲーマー魂に自身がある方は、ぜひ遊んでみて下さいね!
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